子宮の頸部にできるがんです。子宮体がんとは区別されます。子宮頸がんは特に20代~30代の若い女性に急増しています。
子宮頸がんは、特定の型のヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症することがわかっています。HPV自体は、性的接触によって感染するごくありふれたウイルスで、性的接触を経験した人の80%が感染するといわれています。このHPVは感染しても多くの場合自然に消失します。まれに「高リスク」と呼びばれる特定の型が持続的に感染した場合、子宮頸がんに進行します。
以下が推奨されています。
細胞診検査は、前がん状態の細胞やがん細胞が存在するかどうかを確かめるための検査です。
HPV検査は、高リスク型のHPVに感染しているかどうかを判定する検査です。HPV検査では、前がん状態の細胞あるいはがん細胞の存在はわかりません。
ワクチン接種により一部の高リスク型の感染を防げることがわかっています。現在、HPVワクチンの摂取による子宮頸がんの予防できる可能性は、60%-70%です。
監修:財団法人 東京都予防医学協会 検査研究センター長
長谷川 壽彦 先生